背反

相反する考えが浮かぶことが多くそれは一方はとてつもなく嬉しいことで他方では死んでしまうほど辛いことだ。

これはあくまで一部に過ぎないが、僕は愛する人の姿を見ると彼女に惹かれ幸せに包まれる。しかし他方ではその美しさと儚さによって心は蝕まれ、死んでしまいたい感情に襲われる。

僕達の関係は意図的かつ偶然性を持って状況により変わることになっている。学校にいる際は友人ですらなくなり全くの他人になり変わる。そういう中で僕は嫉妬と依存の傾向が強くなるわけだ。

 

 

僕の想いとは反して彼女に愛されている実感を得られない。彼女にも僕の想いはどれだけ伝わってるか分からない。彼女は時に甘えてきて僕のことが好きだと言ってくる。しかしそんなこと無かったかのように次の日にはドライで友人とも言えないような素っ気ない対応をするのだ。

自分は気分屋だと語る彼女だが気分屋というにはいささか波があり過ぎるように感じる。彼女を信じきれない自分のことが嫌いになっていく。彼女の言葉を信じて彼女の事を守れたらそれだけで存在価値が生まれるのに、とおもう。

彼女を失ってしまえば僕の彼女と結びついた部分は死ぬ。今でも彼女を想っていることで結びついていく部分が増えていく。このまま侵食を続けたままだと彼女が消えた時には結びついていない部分の方が少なくなって、そのまま生きる意味と価値を失うのでは無いか。彼女の心情を恐れつつ、僕の生に内在する死を今日も恐れている。